こんにちは、てくのブログです。
「点字とはなんぞや?」ということで、3回シリーズで点字の世界を紹介してまいりました。
これが大変好評(?)でしたので、急きょ番外編として、点字の歴史について少しだけ触れたいと思います。
けっこう昔からあった
点字の起源はけっこう昔です。
遡ることなんと350年前、1670年にイタリアの発明家「フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ」が点と線の組み合わせでアルファベットを表す方法を考案していました。
「フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ」、舌噛みそうな名前ですね。
点字の元祖というと言い過ぎかもしれませんが、現代に繋がる基礎的なアイティアだったのではないかと思います。

その後1819年、今から200年くらい前に、フランス軍の将校「シャルル・バルビエ・ド・ラ・セール」が、夜間に命令を伝達するための「夜間読字」を考案しました。
12の点を使って、戦争に関する命令を、発音や音節、単語などで表すことができるものでした。
「シャルル・バルビエ・ド・ラ・セール」、こっちはけっこう言いやすい。かな?
しかし残念ながら(?)、実際には軍隊では使われなかったそうです。

ルイ・ブライユの登場
軍隊では使われなかった12点の「夜間読字」ですが、フランス・パリの盲学校では、これを視覚障害者の文字として利用できないかという試みが続いていました。
そんなとき、「ルイ・ブライユ (Louis Braille) 」は、12点の「夜間読字」を改良して、「6点」でアルファベットを表す方法を考え出しました。
ブライユはその盲学校の生徒でした。

ブライユ式の点字は盲学校の生徒たちの間で大好評。盲学校の生徒のだれもが使うようになりました。1822年頃のことです。
しかし、視覚障害者が使う「正式な文字」として認められるには、このあと、非常に長い期間が必要でした。一時は盲学校での「ブライユ式の点字」の利用を禁止されたこともあったそうです。
ブライユが「6点」の点字を発明してから約20年後、ようやく盲学校でブライユ式点字の使用が正式に認められました。
さらに10年後の1854年、ブライユ式点字がフランスで正式に採用されました。
このブライユさんに敬意を表して、点字は「braille」(英語読みではブレイル)と呼ばれるようになりました。
「ブレイル○○」みたいな商品が結構あるので、聞いたことのある方がいるかもしれませんね。
世界中へ普及
フランス生まれの点字は、ここからいよいよ日本を含む世界中へ広がっていくわけですが、ひとまず今日はここまでです。
次回は日本に点字が普及していく流れを追っていきたいと思います。
それではまた~。
【点字とはなんぞや? 他の記事はこちら】
① 意外と知らない?!「点字とはなんぞや?」というお話 その1
② どうやって「点訳」するのか?|「点字とはなんぞや?」というお話 その2
③ 64個じゃ足りないよ!|「点字とはなんぞや?」というお話 その3
④ 点字の歴史(誕生編)|「点字とはなんぞや?」というお話 番外編
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