使いかた

拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

こんにちは。

2回連続で続いていた「アクセシビリティのキホン」シリーズは今回はお休みです。その代わりに、というわけではありませんが、点字編集システム7に新たに追加された機能、「拡張クリップボード」を紹介するシリーズの1回目をお届けします。

そもそも点字編集システムとは?

その名のとおり点字の文書を作成するソフトです。新聞や雑誌、書籍など世の中に数多ある文字情報を点字化する時に使われるソフトで、多くの点訳者の方々に使っていただいています。

そのシリーズ最新版である点字編集システム7(Windows 10対応)から追加されたのが、

墨字拡張クリップボード

です。これは点字編集システムで作成した点字データを、他のソフトへコピーできるという機能です。コピーの方法は3種類あって、目的に応じて使い分けることができます。

点字データは墨字(英字、かな、漢字などの一般の文字)データとは違った、独自の取り扱いが必要になります。その点を踏まえながら、数回のシリーズで紹介していきたいと思います。

設定方法

「拡張クリップボード」を利用するときは、メニューの中から利用したいコピー方法を選びます。まず、「メニュー」→「編集」→「拡張クリップボード」と選択していきます。

「拡張クリップボード」には「形式」と「行末改行」の2つのサブメニューがあります。「形式」の中には、さらにサブメニューがあり、つぎの4つの項目を選択できます。

  • なし → 拡張クリップボードを無効にする
  • NABCC → 選択部分した点字をNABCC(ファイル形式のこと)でメモ帳などへコピーできる
  • 墨訳 → 選択部分した点字の墨訳をメモ帳等へコピーできる
  • Unicode → 選択部分した点字をUnicodeの墨点字をメモ帳等へコピーできます。
exclipbdmenu
図:メニューの部分の画面キャプチャ

このシリーズでは、それぞれのコピー方法を順番に紹介していきます。まずは「NABCC」から。

NABCC

「NABCC」とは「North American Braille Computer Code」の略で、日本語では「北米点字コード」などと言われています。 外国製の点字プリンターを利用する方は、耳にしたことがあるかもしれません。

これは、6点の点字を機械的に英文字(アルファベットや記号)に割り当てて、コンピュータで処理しやすいようにしたものです。点字を扱うソフトがNABCCに対応していれば、共通で利用することができます。ただしコンピュータで処理するために作られているので、私たちがNABCCを見ても、そのままでは理解することは難しいです。

NABCCのコピー、貼り付けができることで、たとえばメールのやりとりなどでファイルを直接送信しなくても、簡単かつ正確に点字のやりとりをすることができます。「1の点」、「13の点」…といったような伝え方をしなくてよくなります。

では、早速ですが、ちょっと試してみましょう。

手順

1.メニューの中の「編集」=>「拡張クリップボード」=>「形式」=>「NABCC」を選択

2.点字編集システムの編集画面で点字の「アイウエオ」を入力(6点入力でも、かな入力でも、どちらでも構いません)

3.いま入力した点字の「アイウエオ」を選択状態にする

4.メニューの中の「編集」=>「コピー」を選択してクリップボードにコピー

図:コピーまでの画面の様子
図:コピーまでの画面の様子

 

ここまでは、今までの点字編集システムの利用とあまり変わらない作業ですね。

つぎに、

5.「メモ帳」を起動

6.メニューの中の「編集」=>「貼り付け」を選択し、クリップボードから貼り付ける

7.メモ帳の画面に「ABCFI」という英文字が貼り付けられる

図:メモ帳で貼り付けた画面の様子
図:メモ帳で貼り付けた画面の様子

どうでしょう?「アイウエオ」をコピーしたのに「ABCFI」と貼り付けられたので、「あれ?」と感じた方もいると思います。でも、これが「NABCC」なのです。

NABCCは、下記のように、64個ある点字のパターンと英文字(アルファベットと記号)とが対になって定義されています。そのため「アイウエオ」が「ABCFI」になったというわけです。

A:1の点(ア)

B:12の点(イ)

C:14の点(ウ)

F:124の点(エ)

I:24の点(オ)

*:16の点(カ)

<:126の点(キ)

%:146の点(ク)

$:1246の点(ケ)

[:246の点(コ)

なんとなくわかっていただけたでしょうか?
次回は、このNABCCのコピーと貼り付けの活用方法について、ご紹介します。

それではまた~。

※NABCCのコピー機能は、筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 障害者支援研究部 (視覚障害部門)とテクノツール(株)によって共同開発されました。

【点字編集システムの使いかた 他の記事はこちら】

①拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

NABCCデータ 3つの活用事例|点字編集システムの使いかた

Unicodeと墨訳の活用事例|点字編集システムの使いかた

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