【改訂版】MOMOは他の上肢装具となにが違うの??

こんにちは、てくのブログです。

すっかり忘れていましたが、1年以上前に「MOMOは他の上肢装具となにが違うの?」 というエントリを書きました。

この1年と数か月の間にも、補装具の支給対象になったり、車いす用ブラケットやフロアスタンドができたりと、MOMOは進化を続けています。
なのでこのエントリを最新バージョンに改定したいと思います。

B.F.O型上肢装具

MOMOは「B.F.O型上肢装具」というカテゴリに入ります。このカテゴリには他にも「ポータブル スプリング バランサー(PSB)」や「ボールベアリングフィーダー」といった商品があります。

難しいのはそれぞれに異なる機能やオプションがあって、しかもご利用者の症状や使う環境、目的などによって良し悪しが変わるということです。ようするに、「誰にとっても、なにをするにも、MOMOが一番優れている!!」ということではありません。(そうであれば嬉しいのですが…)

各商品の特徴を踏まえて、適切なものをチョイスしてもらえたらと思います。

比べてみる

それでは早速比べてみましょう。主な機能やオプションをまとめてみました。

こうして 比べてみると、腕を下から支えること、かつスプリングによってクッション性上下のアシスト力があること、ユーザー自身でのつけ外しロック機能が優れていることがMOMOシリーズの特長と言えます。

またMOMOは、MOMOプライムやPSBとはスプリングの力のかかり方が違います。この点が、「今まで使いやすいものが見つからなかった」という方々から評価していただける理由だと思います。

最近までPSBに対し劣っていたオプションが豊富さも、「車いす用ブラケット」や「フロアスタンド(補装具対象外)」を追加したことで追いついてきたかなーと思います。

MOMOシリーズとPSBは、どちらも比較したうえで、長く使うことも考えて、ご自身に合うものをチョイスしてください。

ボールベアリングフィーダーはMOMOシリーズとPSBに比べ動きの自由度や調整機能が限定されますが、最もシンプル手軽に使うことができます。

ということで

MOMOシリーズと他のB.F.O型上肢装具の違いを紹介しました。上肢装具を選ぶ際は、参考にしていただけると嬉しいです。

MOMOシリーズの詳しい情報はテクノツールのサイトでご覧くださいませ。
最近動画も増えてきたので、この機会に全部紹介しちゃいます。




それではまた~。

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!
にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

MOMOの2016年度まとめ

こんにちは、てくのブログです。

年末にMOMOの2016まとめというエントリを書きましたが、今日は年度末ということで2016“年度”まとめとしてアップデートしたいと思います。

補装具として認められてからちょうど1年。たくさんの方に支えられてきたこの1年を振り返りたいと思います。

補装具費の支給実績

年末時点の17からさらに増え、22の都道府県で支給が認められました。
支給件数はやはり首都圏と関西圏が多いですが、最近は九州でも増えてきています。

特約店のカバーエリア

首都圏~中部~関西をほぼカバーできるようになりました。

年末時点との違いでいうと、大井製作所さんの参加やケアショップハルさんのエリア拡大のおかげで関西エリアが充実してきました。

これからは北と南をがんばります。

ユーザー層(個人)

ユーザー層は大きく変わりません。ALSや筋ジストロフィーといった神経疾患・筋疾患の方、頸髄損傷の方を中心に使っていただいています。

国内・海外比率

こちらも変わらず、ほぼ半々です。引き続きヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、台湾などへ広めていきます。

というわけで、

補装具費の支給対象となってから1年間、日本全国たくさんの方や病院で使ってもらえるようになってきました。ありがとうございます。

最近では両腕での支給例が増えてきたり、資格試験への挑戦楽器の演奏など使い方もユーザーさんが広げてくれています。

2017年度も支給実績、特約店の対応エリアを増やして、必要な人にスムーズにお届けできるよう取り組んでまいります。

MOMOをお試ししたい方は、各地のテクノツールが参加する展示会にお越しいただいたり、お近くの特約店、常設展示場等へお問い合わせください。

それではまた~。

【MOMOの記事はこちら】

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

Zonoで右クリックやダブルクリックをする方法 その1:スイッチをつなげる

こんにちは、てくのブログです。

先日Facebookでご案内しましたが、装着型エア・マウス「Zono」が日常生活用具として給付を受けられるケースが増えてきました。

ご利用者が増えるに従い、いろいろとご質問もいただくようになっています。よくある質問と答えはQ&Aページに結構載せているのですが、ブログでより詳しく回答していきたいと思います。

さて、今回お答えするご質問は「右クリックやダブルクリックをする方法」です。
Zonoは一定時間ポインターを静止させると左クリックしてくれる機能がありますが、それ以外のクリック操作はZonoだけではできません。それだとネッを見るくらいはできるけど、もっとパソコンを使いたい人には物足りませんよね。

じゃあどうするのか?方法は2つあります。

その1:スイッチをつなげる
その2:ソフトウェアを使う

です。ちょっと長くなるので2回に分けて紹介していきますね。

その1:スイッチをつなげる

Zonoにはプッシュスイッチや呼気スイッチといったハードスイッチを繋げることができます。しかも送信機と受信機にそれぞれつけられるのです。

送信機につける

送信機にはスイッチを1つだけ繋げられます。おしりについているUSBコネクタは充電だけでなく、実はスイッチ入力も受け付けます。

こういう変換ケーブルが同梱されているので、φ3.5のモノラルミニジャックで接続できるスイッチを繋げてください。

Quha社からはZonoと相性の良い呼気スイッチパフスイッチも発売されています。テクノツールではまだ在庫していませんが、仕入れることはできます。ご興味がありましたらお問い合わせください。

注意して頂きたいのは、送信機に繋げられるスイッチは1つだけで、できるのは左クリックのみです。もちろん連続入力すればダブルクリックはできます。
右クリックもしたい場合は受信機にスイッチをつないでください。

受信機につける

受信機にはφ3.5のモノラルミニジャックをそのまま接続できます。しかもなんと2股のアダプタが同梱されていまして、スイッチを2つ繋ぐことができるのです。

銀色(写真の左側)に繋いだスイッチが左クリック、金色(同右側)に繋いだスイッチが右クリックになります。

ちなみにアダプタを使わないでスイッチを1つ繋げると、左クリックになります。

もちろん組み合わせもオッケー

たとえば「送信機に呼気スイッチをつけて左クリック、受信機にアダプタ+プッシュスイッチを金色の方へつけて右クリック」なんてこともできます。様々なニーズに応えられるようにつくられています。

「ダブルクリックアシスト」を使おう!

スイッチでのダブルクリックがうまくいかない場合は「ダブルクリックアシスト」をオンにしてみてください。どんなものかというと、Q&Aページから説明を抜粋します。

“外部スイッチを使ったダブルクリックを補助する機能です。ダブルクリックをする時にポインターが動いてしまうと、コンピュータが認識してくれません。それを避けるために、この機能をオンにすると最初のクリックでポインターが静止します。静止したらダブルクリックをしてください。 静止時間は調整ツールで設定できます(0.1秒~2.0秒の間)。”

つまり全部で3回クリックすることになるわけですが、最大2秒までポインターが止まってくれるので、スイッチ入力の際にZonoの装着場所(頭や手足など)が動いてしまっても大丈夫!というわけです。

「ダブルクリックアシスト」をオンにするには、Zonoの「調整ツール」の「」タブにあるラジオボタンにチェックしてください。
ポインターが止まる時間は0.1~2.0秒の間で、0.1秒刻みで設定できます。

次回はソフトウェアを使う方法です。

以上、Zonoに外部スイッチをつなげてダブルクリックや右クリックをする方法でした。
次回はソフトウェアを使う方法をご紹介します。

Zonoはもちろんお試しもできますので、ご希望の際はテクノツールの窓口へメールまたは電話でご依頼ください。

メール:office@ttools.co.jp
Tel: 042-370-6377
(受付時間:月曜日から金曜日 9時~12時/13時~17時30分)

それではまた~。

関連エントリ:Zonoで右クリックやダブルクリックをする方法 その2:ソフトウェアをつかう

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

 

Zonoで右クリックやダブルクリックをする方法 その2:ソフトウェアをつかう

こんにちは、てくのブログです。

前回はZonoにスイッチを繋げて右クリックやダブルクリックをする方法を紹介しました。
今回はもう一つの方法、ソフトウェアとの組み合わせです。早速まいりましょう。

その2:ソフトウェアをつかう

ちょうど良いタイミングで(?)我々テクノツールがZonoと相性バツグンのソフトをリリースしました。

クリックアシスト」です。

このソフトを使えば、Zonoでマウスポインターを動かすだけで右クリックやダブルクリック、さらには文字入力(Windows標準のオンスクリーンキーボードを使用)ができるようになります。
※クリックアシストを使うときは、Zonoのオートクリック機能をオフにしてください

どんな感じに動くのかビデオを作ってみました。


お察しとは思いますが、クリックアシストは何らかの方法でポインターは動かせるけど、クリック動作をすることが難しい/大変な場合に有効なソフトです。

つまりZonoに限らず、ジョイスティックマウスや市販のトラックボール、もちろん一般的なマウスやトラックパッドとも組み合わせて使えます。

今回リリースしたものは無料版ですぐにダウンロードできますので、ぜひお試しください。
さらに機能が豊富な有料版も開発を進めています。今春のリリースを予定していますので、乞うご期待ください。

同梱ソフトも高機能です

Zonoには「Point-N-Click」というソフトウェアが同梱されています。

Zonoに同梱されている「Point-N-Click」

英語版のみでしかもちょっと複雑に感じますが、ポインターを動かして使うのはクリックアシストと同じですし、機能は豊富です。
クリックアシスト(無料版)では物足りない方は、こちらをお試しください。

また、英語版ばかりですが他にも同様のソフトウェアはありますし、Mac用もあります。
「click auto」や「click auto mac」などで検索してみてください。

Q&Aもご覧ください

Zonoにはいろいろな設定項目があり、スイッチやソフトウェアとの連携もできるなど奥が深いデバイスです。動きが小さい、震えがある、といった様々な症状の方が使えるように作られています。

よくあるご質問はブログで紹介していきますが、Q&Aも充実させてまいります。
わからないことや知りたいことがあればぜひご覧ください。

それではまた~。

関連エントリ:Zonoで右クリックやダブルクリックをする方法 その1:スイッチをつなげる

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

 

MOMOユーザー 生の声を紹介します

こんにちは、てくのブログです。
2017年はもっと投稿ペースを上げられるよう頑張ります。

さて今回はMOMOユーザー、K様からいただいた生コメントを紹介いたします。

食事に整容に趣味と、色々なことに使えるMOMOですが、K様にとっては資格試験へ挑戦するためのパートナーでもあります。

ご本人に加え、なんと奥様からもコメントを寄せていただきました。ユーザーさんの生の声をぜひご覧ください。(※事前にお二人の許可を得たうえで掲載しています)

資格試験に挑戦

私は、4年前にALSを発症しました。

現在は、手を数cm上げて、ゆっくりで汚い字なら書けます。

手をテーブル上で前後左右に移動させるのもできますが、時間がかかります。
在宅勤務をしており、仕事はすべてPCでやっています。

会社を辞めた後に障害者でも、できる仕事はないかと探していたところ、社会保険労務士という資格があると聞きました。
私は、障害年金の受給もしていますが、1回の申請で受給まで到達できたのが、社会保険労務士さんのおかげだったのです。
障害者の役にも立つため、是非、この資格に挑戦しようと思いました。

ただ、試験時間が4時間50分と長く、自力で回答するのは無理なため、装具を使ってできないかと思い、色々探しましたが、なかなか合うものがなかったのです。

そんな時、MOMOを使ってみました。

うまくフィットし、テーブル上での手の動きもスムーズで、筋肉の疲れもほとんどなかったです。
試験勉強や模擬試験の時も使用し、非常に役に立ちました。

試験勉強にMOMOを使用
試験勉強のパートナーとして。

試験の合否は、11月にわかります。
仮に不合格であっても、MOMOがあるので、もう1年頑張ってみるつもりです。

MOMOは、私には非常に役に立ったのですが、以下の点に注意が必要です。

購入してすぐにスムーズに使えるわけではなく、ばねの強さ、設置する位置、固定の仕方、椅子の高さ等自分に合うような調整が必要です。
また、障害によっては、使えないか方もいらっしゃると思います。

テクノツールさんには、利用者の意見を聞いて、日々改良してより良い器具を作っていただきたいと思います。

img_0569
肘周りはかなり独特な使いかたです。

奥様からのコメント

主人は資格試験を取得するのが趣味のような人で、ちょうど確定診断が下りた2012年も大切な試験を控えていました。

今思えば当時は歩けましたし、手も疲れますが、今よりも動きました。
だけどALSと分かってからはもう試験は受けないといい、断念しました。

夫婦で話し合い、主人はその時が来れば呼吸器を選択してくれると言っています。

けれども私はその話し合いをしてから“生きる意味”をずっと考えていました。

主人にとっての生きるということ、たぶんそれは、家族のためや社会のために自分の存在意義を見出すことなのだろうと。

MOMOをネットで見たとき、主人がすぐさま

「これだったら長時間の試験も耐えられるかな」

と言いました。

その言葉が嬉しくて、応援するから頑張ろう、と勧めました。

MOMOは主人に生きる希望をくれました。

命ある限り前を見て進む、その主人の姿勢を後押ししてくれたのがMOMOなのです。

(コメントここまで)

K様、そして奥様、本当にありがとうございます。

原稿をいただいてから掲載が遅くなり、大変失礼いたしました。

今回は取材ではなく直筆のコメントをそのまま掲載させてもらいました。
MOMOがK様と奥様のお役に立てていると感じることができ、我々としてもこれ以上ない喜びです。

「注意が必要」とご指摘のあった調整が必要な点や、どうしても合わない人がいるということは、MOMOに限らず福祉用具全般に当てはまることで、我々が日々直面している大きな課題でもあります。

MOMOに関しては事例を増やし、取扱いに慣れた特約店を増やすことで、ユーザーさん毎に適した調整を全国で提供できるよう取り組んでいるところです。もちろん商品としてのバージョンアップも日々検討を重ねています。

鋭いご指摘ありがとうございます。

またコメントと写真のご提供、ブログでの掲載許可をいただいたことに、この場を借りて御礼申し上げます。

これからもMOMOはK様の挑戦をサポートして参ります!

それではまた~

【MOMOの記事はこちら】

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

 

MOMOの2016まとめ

こんにちは、てくのブログです。

2016年もそろそろ終わりが近づいてまいりました。

今年も色々なことがありましたが、テクノツールにとって最大のニュースはなんといっても4月からMOMOシリーズが補装具費の支給対象になったことでした。
(他にも「みてタッチ」や「Zono」を発売したりと、今年は割とニュースが多い年でした。)

ということで、今年のMOMOがどんな感じだったのかまとめてみました。

補装具費の支給実績

4月から12月の8ヶ月間で北は北海道から南は沖縄まで、計17の都道府県で補装具費が支給されました。

個人的には「思ったより少ないなぁ…」という感じですが、たぶん同じ都道府県内で複数の方々に支給されていて、ユーザーさんの数はもっと多いからなのでしょう。

もちろん今まさに申請中の都道府県もありますし、4月以前に特例支給を受けられたところもあります。

来年はこの地図の半分は埋めたい!!

特約店のカバーエリア

続いて特約店さんが対応してくれるエリア。うーん、こちらはもっとスカスカですね…

今も数社と交渉中ですので、来年の早い時期にはもう少し埋められると思います。
同じく2017年中に半分は埋めたい!!

ユーザー層(個人)

MOMOのユーザーさんはALSや筋ジストロフィーといった神経疾患・筋疾患の方が過半数を占めています。

以前こちらの記事でも少し触れましたが、同じB.F.Oというカテゴリでも、他社製品とMOMOシリーズはアシスト力のかかり方や使用感が異なります。この違いが、これまであまりB.F.Oを利用できなかった層に使ってもらえている要因だと感じています。

日常的に使えて、しかもヘビーユーザーが結構多いので、来年はもう少しユーザーさんの紹介もしていきたいと思います。

使用目的

食事、歯磨き、お化粧、字を書く、絵を描く、ピアノを弾く、三線を弾く、パソコンの操作、タブレットの操作、本を読む、腕を動かす練習、ストレッチ、…

などなど、幅広い目的で使われています。

自分のタイミングで、自分の順番で食事がしたいというのは一番多い目的です。

IT機器を操作することで仕事や学習に活用している方もいますし、Facebookでも再三紹介しているケンさんは、日本全国や海外でMOMOを使いながら三線を演奏しています。

ユーザーさんの意欲によって使い道はどんどん広がっていっています。

国内・海外比率

最近お知らせすることが少なくなっていますが、ヨーロッパを中心に海外でも使われています。
国内・外問わず使ってみたいと思ってくれる人に届くように、どっちも頑張ります。

というわけで、

年末なのでまとめてみましたが、補装具費の支給対象になってからまだ9か月なので、あまりキリの良いタイミングではないですね…
1年経つころに改めてまとめてみたいと思います。
あと3ヶ月がんばります!!

それではまた~。

【MOMOの記事はこちら】

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

 

 

点字の歴史(誕生編)|「点字とはなんぞや?」というお話 番外編

こんにちは、てくのブログです。

「点字とはなんぞや?」ということで、3回シリーズで点字の世界を紹介してまいりました。
これが大変好評(?)でしたので、急きょ番外編として、点字の歴史について少しだけ触れたいと思います。

けっこう昔からあった

点字の起源はけっこう昔です。

遡ることなんと350年前、1670年にイタリアの発明家「フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ」が点と線の組み合わせでアルファベットを表す方法を考案していました。

「フランチェスコ・ラナ・デ・テルツィ」、舌噛みそうな名前ですね。

点字の元祖というと言い過ぎかもしれませんが、現代に繋がる基礎的なアイティアだったのではないかと思います。

ラナの点字システム(Wikipedeiaより)
ラナの点字システム(Wikipedeiaより)

その後1819年、今から200年くらい前に、フランス軍の将校「シャルル・バルビエ・ド・ラ・セール」が、夜間に命令を伝達するための「夜間読字」を考案しました。
12の点を使って、戦争に関する命令を、発音や音節、単語などで表すことができるものでした。

「シャルル・バルビエ・ド・ラ・セール」、こっちはけっこう言いやすい。かな?

しかし残念ながら(?)、実際には軍隊では使われなかったそうです。

夜間読字の例(「暗闇の中のきらめき」より)
夜間読字の例(「暗闇の中のきらめき」より)

ルイ・ブライユの登場

軍隊では使われなかった12点の「夜間読字」ですが、フランス・パリの盲学校では、これを視覚障害者の文字として利用できないかという試みが続いていました。

そんなとき、「ルイ・ブライユ (Louis Braille) 」は、12点の「夜間読字」を改良して、「6点」でアルファベットを表す方法を考え出しました。
ブライユはその盲学校の生徒でした。

ブライユさん(Wikipediaより)
ブライユさん(Wikipediaより)

ブライユ式の点字は盲学校の生徒たちの間で大好評。盲学校の生徒のだれもが使うようになりました。1822年頃のことです。

しかし、視覚障害者が使う「正式な文字」として認められるには、このあと、非常に長い期間が必要でした。一時は盲学校での「ブライユ式の点字」の利用を禁止されたこともあったそうです。

ブライユが「6点」の点字を発明してから約20年後、ようやく盲学校でブライユ式点字の使用が正式に認められました。
さらに10年後の1854年、ブライユ式点字がフランスで正式に採用されました。

このブライユさんに敬意を表して、点字は「braille」(英語読みではブレイル)と呼ばれるようになりました。
「ブレイル○○」みたいな商品が結構あるので、聞いたことのある方がいるかもしれませんね。

世界中へ普及

フランス生まれの点字は、ここからいよいよ日本を含む世界中へ広がっていくわけですが、ひとまず今日はここまでです。

次回は日本に点字が普及していく流れを追っていきたいと思います。

それではまた~。

【点字とはなんぞや? 他の記事はこちら】

 意外と知らない?!「点字とはなんぞや?」というお話 その1

② どうやって「点訳」するのか?|「点字とはなんぞや?」というお話 その2

③ 64個じゃ足りないよ!|「点字とはなんぞや?」というお話 その3

④ 点字の歴史(誕生編)|「点字とはなんぞや?」というお話 番外編

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

64個じゃ足りないよ!|「点字とはなんぞや?」というお話 その3

こんにちは、てくのブログです。

さてさて、点字のキホンをご紹介しておりますシリーズの第3回です。

前回は実際にどうやって点訳(てんやく)するのか?というお話しでした。そのポイントは…

  • 漢字かな交じりの文章をどのように「読む」のか、キチンと調べておく
  • 6本の指を6点に見立てる「6点入力」というワザを使う

ということです。

それを踏まえたうえでですが、点字にはある重大な問題があるのです。
すでに、このことに気が付いていた方もいらっしゃるかもしれませんが…

そう、いくら漢字を使わないからといって、たった64種類(2の6乗)の表現では数字や英字(アルファベット)すらカバーできません。全然足りないのです。

この問題を解決するために、点訳では様々なルールを作って64以上の文字や記号を表現できるようにしています。
そのルールをほんの触りだけ紹介します。

いくつか合わせて1つの文字にする

64以上の文字を表現するためのルールの1つに、複数の点字を「組み合わせ」て、1つの文字を表現するというルールがあります。数字や英字、記号などがその典型です。

数字は、数符(3456の点)という点字と組み合わせて表現します。英字は、外字符(56の点)という点字と組み合わせて表現します。
また、大文字と小文字の区別は、大文字符(6の点)という点字と組み合わせて表現します。

数符や外字符のルール
数符や外字符のルール

このほかにも様々なルールを使って64個の点字だけでも、通常の文書から詩や漢文などの文学書、数式や楽譜に至るまで、多彩な表現ができるようになっています。

数符を忘れると”ウルサイ”人になっちゃう??

ちょっと脱線。

とある点字初級コースの講習会で、実際に起きた事件なのですが、自分の自己紹介で「私は34才です。」を点訳するときに、うっかり数符を入れ忘れてしまった人がいたそうです。

「3」は数符を付けないと「ウ」で、「4」は数符を付けないと「ル」になります。

はい、みなさんお察しの通り、「ワタシワ ウルサイデス」という自己紹介になってしまったということです。(♪チャン♪チャン♪)

数符のつけ忘れにご注意!

というわけで

 

みなさん、点字の世界はいかがだったでしょうか?

簡単?難しい?面白い?

なにかを感じたそこのあなた!点字の世界はもっともっっと奥が深いのです!

ぜひ点字の世界へ飛び込んでみませんか?
下記のリンクでもっと点字の世界を堪能してみてください。

ひとりで学べる楽しい点字

視覚障害者情報総合ネットワーク「さぴえ」

それではまた~。

【点字とはなんぞや? 他の記事はこちら】

 意外と知らない?!「点字とはなんぞや?」というお話 その1

② どうやって「点訳」するのか?|「点字とはなんぞや?」というお話 その2

③ 64個じゃ足りないよ!|「点字とはなんぞや?」というお話 その3

 

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

情報追加しました:展示会にいってみよう!|テクノツールが参加する展示会のお知らせ

こんにちは、今日のてくのブログです。

2016年も早いもので3月になってしまいました。

そろそろ今年の展示会や学会への展示予定が固まってきたので、こちらにまとめようと思います。

展示会への出展予定が増えてきましたので、追加していきます!
(最終更新日:2016年7月26日)

展示会にいってみよう!

福祉機器は試してみないと自分に合うかどうかわからないものですし、価格もそれなりに高いので「これだ!」という確信を持って決めたいですよね。

展示会の良いところは、気になっている福祉機器を一気に試せたり、これまで知らなかった福祉機器を目にすることができることです。カタログやwebサイトからは得られない生の情報や、運命的な出会い(?)を手に入れることができるのです。

会場がけっこう混雑するので億劫になってしまう方もいるかもしれませんが、福祉機器を選ぶときには有効に使ってもらえると嬉しいです。

また、専門家によるセミナー企業のプレゼンテーションといった企画が開催されることもあります。事前予約が必要な場合もありますので、各展示会のwebサイトをチェックして、早めのご予約をおススメします。

さぁ、ということで、

テクノツールの予定をお知らせします

4月21日(木)~23日(土) バリアフリー2016 @インテックス大阪 ※終了しました

2015年の会場の様子(主催者のwebサイトより)
2015年の会場の様子(主催者のwebサイトより)

国内では国際福祉機器展(HCR)に次ぐ規模の展示会です。慢性期医療展、看護未来展も併設されています。

バリアフリー展ではテクノツールのブースを出すのではなく、1号館の1-103、「ICT広場」のブースに間借りさせてもらっています。そしてテクノツールのスタッフが説明員として常駐します。

5月14日(土)~14日(日) 新潟福祉機器展 @ 新潟市産業振興センター ※終了しました

今年はこちらにも顔を出してみます。展示会の情報は、主にFacebookで発信されています。

6月22日(火) 福祉機器体験会 @浦添市社会福祉センター ※終了しました

6月24日(金)~26日(日) 高知福祉機器展 @高知県立ふくし交流プラザ ※終了しました

7月16日(土) マジカルトイボックス 第42回イベント @国立オリンピック記念青少年総合センター

毎年恒例、こちらにも出展します。コミュニケーション機器が中心ですが、MOMOもありますよ~。

7月29日(金)~30日(土) ヨコハマ・ヒューマン&テクノランド @パシフィコ横浜

ヨッテクでは某団体のブースに間借りさせてもらう予定です。

8月19日(金) テクノツールの福祉機器体験会 @北海道難病センター

以前ブログでお知らせしましたが、札幌で単独の体験会を開催します。
お気軽にお越しください~。

チラシ_体験会160819

9月9日(金)~11日(日) 第50回日本作業療法学会 @ロイトン札幌

こちらは一般向けではありませんが、日本中から作業療法士の方が集まる学会です。

ユーザーさんにとっては、一番身近で福祉機器を紹介&適合してくれるのが作業療法士さんだと思います。ですので皆さんとても真剣に展示品を使ってみたり、たくさん質問をしてくれたりします。私たちにとっても、非常に勉強になる場です。

それにしても9月の札幌、とっても気持ちよさそうですね。

10月12日(水)~14日(金) 第43回国際福祉機器展(H.C.R.2016) @東京ビッグサイト

2015年の会場の様子(主催者のwebサイトより)
2015年の会場の様子(主催者のwebサイトより)

今年もHCRには出展します。日本最大、世界でも有数の来場者数を誇る福祉機器展示会です。テクノツールにとっても1年間で1番大きなイベントで、毎年準備でアタフタしています。

昨年は「モモトーーク!!」という、MOMOのユーザーやセラピスト、開発者の方々をお招きしてトーク&実演イベントを行いました。登壇者の方々は遠く沖縄、福岡から来てくれたり、超多忙の合間を縫って協力してくれたりしました。お陰様で、参加者のみなさんにMOMOのことをよくわかっていただけたと思います。

ことしは出展商品も増やしますし、「モモトーーク!!」のようなユーザーさんやセラピストさんをお招きした企画もいくつかやってみようと思っています。

お楽しみに。

10月15日(土)~16日(日) 第32回日本義肢装具学会学術大会 @札幌コンベンションセンター

HCRの次の日から始まる義肢装具学会学術大会にも、MOMOシリーズを展示する予定です。開催地はまたしても札幌です。

11月24日(木)~26日(土) 第18回 西日本国際福祉機器展 @西日本総合展示場

こちらにも初出展します!北海道や東京への参加が難しい九州、中国、四国地域の皆さまを中心に、たくさんの方にお会いできると嬉しいです。

11月26日(土)~27日(日) 第16回 東海北陸作業療法学会 @石川県地場産業振興センター

こちらの学会に併催される福祉機器展は一般公開されます。一通りの商品をお持ちしますので、ぜひお越しくださいませ。

他にもあります。

この他にも検討している展示会や学会があります。色々お誘いはいただいているのですが、残念ながら費用と人手の問題ですべてに参加することはできないのです…

新たに出展が決まったらこちらに追加していきます。もちろん開催が近づいてきたら、テクノツールのFacebookでもお知らせします。

また、ここで紹介するのはオープンな展示会や、大勢の方が参加する学会に限っています。もっと小規模のイベントに参加することもありますので、気になる方はFacebookをチェックしてもらえると嬉しいです。

展示会場で皆さまに会えることを、楽しみにしております。

それではまた~。

 

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ

 

どうやって「点訳」するのか?|「点字とはなんぞや?」というお話 その2

こんにちは、てくのブログです。

「点字とはなんぞや?」シリーズ第2回です。

前回は点字が目が見えない人の「文字」であること、漢字かな交じり文を「カナ」にして点字に置き換える作業を「点訳」と呼ぶこと、を紹介しました。
今回は実際にどうやって「点訳」をするのか、ちょっとだけ触れてみたいと思います。

私たちは墨字を“なんとなく”読んでいる?

ところで実は私、「読み方を知らない漢字」に出くわしたときに、無意識に漢字から意味を(おおざっぱに)理解して読み進めてしまうことが結構あります。
なんかよくわからない魚へんの漢字に出くわしたときとか、「あ、なんか魚ね。」という感じで読み飛ばしてしまいます(汗)。同じような方、いらっしゃいませんか?(私だけか?・・・汗汗)

それはさておき…漢字かな交じりの文章を「カナ」にしていく作業は、意外と大変です。同じ漢字でも文脈によって読み方が違うこと、よくありますよね。

たとえば「日本橋」。読み方によって全然違う場所になってしまいます。

  • ニホンバシ  →  東京
  • ニッポンバシ →  大阪

というわけで、漢字かな交じりの文章をどのように「読む」のか、キチンと調べながら「カナ」にしていくことが、点訳作業において重要なポイントです。
正しい読み方(カナ)がわかったら、「カナ」に対応した点字に置き換えていきます。この段階で使われるのが「点字編集システム」です。

点の位置には番号がある

前回もお話ししたように、点字は6つの点でできています。さらに、この6つの点に番号をつけて呼びます。
左上が「1の点」で、以下「2の点」、「3の点」、右側も同様に上から、「4の点」、「5の点」、「6の点」となります。

点の番号
点の番号

6点入力

点字の入力の基本は「6点入力」という方法です。

「6点入力」とは、左右の「人さし指」、「中指」、「薬指」、の合計6本の指を点字の6点に見立てて、点があるところは「押す」、点がないところは「押さない」という感じで入力する方式です。

指と点の対応は下の図のようになっています。
たとえば…

  • 「ア」 → 左手の人さし指で「F」を押す
  • 「イ」 → 左手の人さし指と中指で「F」「D」を押す
「アイウエオ」の入力
「アイウエオ」の入力

手のひらを向けてみると、指と点の対応がわかりやすくなりますね。

点の位置と指の対応
点の位置と指の対応

とまぁこんな流れで点訳していくわけですが、なかなかイメージが沸かないと思います。
ご興味のある方は「点字編集システム」を使って、ぜひ実際に入力を体験してみてください。弊社のホームページからダウンロードできて、インストール後2週間は無料でお試しいただけます。

いい具合に商品の宣伝になったところで、今日はこの辺で。

それではまた~。

【点字とはなんぞや? 他の記事はこちら】

 意外と知らない?!「点字とはなんぞや?」というお話 その1

② どうやって「点訳」するのか?|「点字とはなんぞや?」というお話 その2

③ 64個じゃ足りないよ!|「点字とはなんぞや?」というお話 その3

 

ランキングに参加しています。応援のポチッをお願いします!

にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護用品へ
にほんブログ村 介護ブログ 障がい者福祉・介護へ