「食べることの楽しさを思い出した。」| MOMO ユーザーインタビュー ~ 本橋 様 ~

こんにちは、てくのブログです。

MOMOのユーザーさんの声をお届けする、「MOMOユーザーインタビュー」。

今回は初の両腕ユーザー、本橋さんのインタビューです。

本橋さんは、周りの空気を明るくしてくれる、かわいい笑顔が印象的な女性です。
数年前に上肢型のALS が発症しました。もともと看護師として障がい者施設や病院で勤務されていたそうで、お会いするといつも、ご自身の経験をもとにいろいろなことを教えてくれます。

家にいるときに身の回りのことを自分でもできるよう、良い道具がないか探していました。なかなか自分に合うものに巡り合えなかったそうですが、福祉機器の展示会で偶然MOMO を見つけ、試しに使ってみるとすぐに気に入ってくれました。

その後、自治体の積極的な後押しもあり、ついにはMOMO初の両腕ユーザーになってくれました。

食べることの楽しみを思い出した

字を書いたり、携帯電話を使ったり、コーヒーを飲んだりと、色々な場面でMOMO を使っている本橋さんですが、一番変わったのは「食べることの楽しみを思い出した」ことだそうです。

食事をするためには、身体の色々なところを動かさなくてはなりません。それはとても体力を使うことです。

本橋さんは自然と食事をすることが億劫になり、いつしか体力の消耗を抑えるために、生きるうえで必要最低限の量しか食べないようになっていました。

しかしMOMO を使うと、テーブル上にあるお皿にすべて手が届くようになりました。しかもほとんど疲れません。

食べる量が増えて、食べるスピードも早くなって、ついパクパクいっぱい食べちゃうんです。」 と嬉しそうに(恥ずかしそうに)話してくれました。

この急激な変化にはご家族もとても驚いていました。

食べることの楽しみを思い出した。
「食べることの楽しさ」を思い出した。

両腕でMOMOを使っている本橋さんは、食事のときは右手カフをつけてフォークを保持しています。そして左手にはお茶碗を持って、背筋がピンと伸びた美しい姿勢で食べられるようになりました。

もちろん腕を支えているから疲れにくい、ということもありますが、良い姿勢を保てるということも疲れなくなった要因の一つかもしれません。

自分一人でも自由に使える

本橋さんは、リビングにあるダイニングテーブルにMOMOをつけています。

なにかやりたいことがあるときはそこに座ります。

自分でMOMOに腕を乗せて、ロックを外し、コーヒーを入れます。

コーヒーを飲みながら手紙を書いたりもします。

友人に電話をかけるときもあります。

用事が済めば自分でロックを外して、MOMOから腕を降ろします。

やりたいことを、やりたいときにできるようになったので、家に一人でいるときも、不自由することはかなり少なくなりました。

手紙を書くことも。
手紙を書くことも。
自分でつけ外しできる(※この写真は本橋さんではありません)
自分でつけ外しできる(※この写真は本橋さんではありません)

可動域が劇的に広がった

腕を動かせる範囲も、本橋さんの場合は劇的に広がりました。

自力では腕を後ろへもっていくことがほとんどできないのですが、MOMO を使うと肩の可動域が一気に広がり、健常者と変わらないくらい後方へもっていけるようになりました。

自力だとこれくらいしか動かせないのに…
自力だとこれくらいしか動かせないのに…
MOMOをつけるとこんなに動く。
MOMOをつけるとこんなに動く。

私たちも大変驚きましたが、訪問で来ているドクターも相当びっくりしていたそうです。良い運動になるからと、毎日何度もやってみているらしいです。

MOMOがある生活をおもしろがって、いろいろなことに使おうとしてくれている本橋さん。

短期入院のときは病室でも使ってくれて、しかも他の患者さんたちやセラピスト、看護師の皆さんに宣伝までしてくれました(笑)。

これからもMOMOが本橋さんの生活をサポートしていけると嬉しいです。

本橋さんのインタビューはこちらからもご覧いただけます。

本橋さんの使いかたまとめ

  • 食事書字、携帯電話での通話などに使っている
  • 両腕で使っているから、右手はカフ+フォーク、左手はお茶碗という美しい姿勢で食べられる
  • 自分でつけ外しできるから、家に一人でいるときも自由に使える
  • 腕の可動域が劇的に広がったので、リハビリがてら腕を動かす運動をしている

「自分でつけ外しができる」ということが、一人でいることが多い本橋さんには特に喜ばれています。また両腕で使おうという人はどんどん増えてきています。できることがさらに増えたり、姿勢がよくなったりと、結構いいことがあります。

まぁ、場所はそれなりにとってしまうんですけどね…

それではまた~。

【MOMOユーザーインタビュー 他の記事はこちら】

① 「『自分で食べられる』ことの価値」|~ 山邊 様 ~

② 「食べることの楽しさを思い出した。」| ~ 本橋 様 ~

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コミュニケーション機器大集合!|全国難病センター研究会レポート

こんにちは、てくのブログです。

つい昨日のことですが、2月20日(日)に栃木県総合文化センターで「全国難病センター研究会第25回研究大会」が開催されました。

いろいろな講演、発表とともに機器展示も開催されていまして、テクノツールもお誘いいただき展示をしてきました。全部で11の企業、団体が集まっていて、コミュニケーション機器を中心に結構充実した展示でした。

とはいえ、こういうイベントには時間と場所の都合で、どうしても参加できなかった人がいるはずです。参加できても時間がなくて、見逃してしまった人がいるはずです。

ということで、各出展者さんから許可を得てブースの写真を撮らせてもらい、まとめて紹介してみることにしました。

※ 時間がなくて撮影できなかった出展者さんもいますので、その場合は公開されている情報を掲載させていただきます。ごめんなさい。

株式会社ユープラス

まずはユープラスさん。といえば、トーキングエイド for iPad です。音声や筆談によるコミュニケーションが苦手な人のために開発された、スイッチやタッチで操作するiPadのアプリ(一部iPhoneに対応したものもあり)です。

トーキングエイド for iPad
トーキングエイド for iPad

上の写真は専用のプロテクトケースキーガードをつけた状態です。アームは一般に売られている、VESAという規格に対応したものなら使えます。

ちゃっかりなんでもワイヤレスも一緒に置いてありますね。決して私が置いたわけではありません。

テキスト入力版とシンボル入力版
テキスト入力版とシンボル入力版

文字でのコミュニケーションがメインのテキスト入力版と、画像や絵文字がメインのシンボル入力版が並んでいます。

パナソニックエイジフリーライフテック株式会社

続いてレッツチャットでお馴染みのパナソニックさん。

レッツチャットは小型軽量で、意思伝達の専用機であることが最大の特徴です。起動してすぐに使えるので、とても簡単です。ワイヤレスコールや固定具といったオプションも充実しています。

レッツチャット
レッツチャット

 

株式会社日立ケーイーシステムズ

伝の心の日立ケーイーシステムズさんです。伝の心といえば、レッツチャットと並び最もポピュラーな意思伝達装置です。もはや説明不要(?)です。

今回はタブレット版を展示していました。持ち運びに便利ですよね。

伝の心
伝の心

企業組合S.R.D

タブレットを使った意思伝達装置、話想(はなそう)をつくっているS.R.Dさん。今回は新たに開発した視線入力ソフトを、本邦初公開していました。市販のwebカメラで、キャリブレーション(視線を正しく捕捉するための調整)いらずで使えてしまうらしいです。発売開始が楽しみです。

Photo 2-21-16, 12 15 22 PM

 

株式会社クレアクト

視線入力といえば、クレアクトさんのトビ―を外すわけにはまいりません。アイトラッキング(視線計測)技術の世界最大手であるTobii社のテクノロジーを使った、超高性能の視線入力コミュニケーション機器です。

世界中で数万台も使われているという、グローバルな一品です。

主力のマイトビ― I 15や簡易版のえくすぷろぁPC Eye Goを展示していました。

マイトビ―
マイトビ―
えくすぷろあ
えくすぷろあ

ダブル技研株式会社

ダブル技研さんはいろいろな福祉機器を扱っていて、今回もいろいろ展示していました。

りーだぶる
りーだぶる

こちらはりーだぶる。スイッチまたはリモコン操作で本が読める、ページめくり機です。ダブル技研さんが開発、製造しています。そのほか、トーキングエイド for iPad、伝の心、レッツチャット、話想、オペレートナビなどの代理店にもなっています。

心語り
心語り

こちらは心語り。脳内の血液量の変化を測定して、Yes/Noを伝達することができるシステムです。測定精度を高めた新・心語りを準備中だそうで、もうすぐ販売開始とのことでした。

島根大学総合理工学研究科

島根大学さんはたくさんの研究成果を展示。写真には写っていませんが、視線入力訓練ソフト「EyeMoT」というものもありました。「ゲームを活用したコミュニケーション支援活動」というタイトルで口頭発表もしていました。

いろいろな研究開発をやっています。
いろいろな研究開発をやっています。

視覚障がい支援機器

拡大読書器や電子ルーペなどの、視覚障がい支援機器も展示されていました。諸事情により写真だけの紹介です。

コンパクトな拡大読書器たち
コンパクトな拡大読書器たち
小さくて超軽い電子ルーペ
小さくて超軽い電子ルーペ

NPO法人ICT救助隊

時間がなく、写真を撮れませんでした…

ICT救助隊さんは透明文字盤やスイッチ系の展示、難病コミュニケーション講座の情報を紹介していました。今回の会場となった栃木県では難病コミュニケーション講座が大好評で、昨年だけで2回開催したそうです。

イーエヌ大塚製薬株式会社

写真を撮れなかったシリーズその2です。

イーエヌ大塚製薬さんは「あいーと」という摂食回復支援食を展示していて、試食もできました。私も去年試食させてもらいましたが、とってもおいしい&あっという間にとろけていきます。すごいです。

テクノツール株式会社

写真を撮れなかったシリーズその3は、なんと肝心の自社ブースでございます。

いやぁ、他社の撮影に必死ですっかり忘れていました…

(ちなみに会場全体の写真を撮るのも忘れていまして、トップ写真は会場の目の前にあった栃木県庁です。すごく立派!)

テクノツールもオペレートナビなんでもワイヤレスOAK CamMOMOと、結構いろいろと展示させてもらいまして、たくさんの人たちとお話しすることができました。お弁当もおいしかったです。

ありがとうございました!!

というわけで

種類が多かったのでかなり駆け足になりましたが、参加できなかった、時間がなくて見られなかった、といった方々に、大集合した支援機器の情報が伝われば嬉しいです。

毎年この時期に開催されるこの研究大会、来年の会場は三重県だそうです。今から楽しみです。

それではまた~。

 

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スイッチでWindowsを操作する方法 その2|アクセシビリティ機能のキホン

こんにちは、今日のてくのブログです。

前回の続きで、Windows のスクリーンキーボードをスイッチで操作する標準アクセシビリティ機能についてです。今回は知っていると便利な機能について紹介してみたいと思います。

ちなみに今回もWindows 10を使って紹介していきますので、Windows のバージョンによっては多少異なる情報もあるかもしれません。予めご了承くださいませ。

それではまいりましょう。

スクリーンキーボードの大きさを変える

昔からWindowsをつかっている人は記憶にあるかもしれませんが、XP以前ではオンスクリーンキーボードのウィンドウサイズは変更できませんでした。でも今では、他のソフトウェア同様に変更できるようになりました。

サイズを変える
サイズを変える

スクリーンキーボードの表示位置を変える

スクリーンキーボードの表示位置も変更することができます。マウスでドラッグして位置を変えられるのはもちろんですが、スイッチ利用者自身が位置を変更することができます。

スクリーンキーボード上の「上に表示」や「下に表示」を選択してみてください。

もしスクリーンキーボードの下に作成中の文章が隠れてしまっても、表示位置を変えれば作業を続けられますよね!

さらに、スクリーンキーボードを画面下部に固定して表示することもできます。

表示位置を変える
表示位置を変える

スクリーンキーボードを透過表示にする

スクリーンキーボードの下に隠れた部分を確認する方法はもう一つあります。スクリーンキーボード上の「透過表示」を選択すれば、一時的にスクリーンキーボードが薄くなり、下にある部分が透けて見えるようになります。

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テンキーと位置キーを表示(非表示)にする

使わないときは、テンキーと位置キーを非表示にすることもできます。キーボード上の「オプション」を選択すると、オプション設定内容が表示されます。

  • テンキー表示(非表示) :「テンキーを有効にする」にチェックマークを入れる(外す)
  • 位置キーの表示(非表示) :「画面上での移動をしやすくするようにキーを表示する」にチェックマークを入れる(外す)

という感じで設定できます。

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テンキーと位置キーの表示/非表示

と、ここまで主に文字入力に関する機能を紹介してきましたが…

パソコンは文字入力だけじゃないでしょ。

という声が聞こえてきそうです。おっしゃる通りです。パソコンにはマウスで操作する機能もあるのです。それが使えないと、とっても困ってしまいます…

 

 

 

 

 

 

安心してください。使えますよ!

 

 

 

 

 

Windows PCは、ほぼすべての機能がキーボードから操作できるのです。キーボードナビゲーション機能というのですが、ショートカットキーアクセラレーターキーなどを活用します。

ショートカットキー

例えば、印刷は「Ctrl」+「P」というショートカットキーで印刷のためのウィンドウが開きます。各項目の移動は「Tab」や「矢印」で行い、決定は「Enter」、キャンセルは「Esc」で行うことができます。

ショートカットキーは、メニューに表示されている場合があります。左の図では、メニューバーから編集を開くとコマンドの横にショートカットキーが併記されています。例えば、コピーは「Ctrl」+「C」だということがわかります。

コピーするときは「Ctrl」+「C」
コピーするときは「Ctrl」+「C」

アクセラレーターキー

例えば、メモ帳で「Alt」を選んだ後に「E」を選んでみてください。そうすると、右図のようにメニューバーの編集が開きます。さらにコピーの横に(C)とあります。この状態でキーボードの「C」を選択するとコピーが実行されるのです。この一連の操作キーのことをアクセラレーターキーといいます。

アクセラレーターキー
アクセラレーターキー

最近のソフトウェアはメニューバーの代わりにリボンという表示に変わっている場合もありますが、同じように操作できます。

リボン表示の場合は、「Alt」を選択すると各ボタンの上に小さなアルファベットが表示されます。そのアルファベットを選択すればそのコマンドが実行されます。

リボン表示でも同じように操作できる
リボン表示でも同じように操作できる

ショートカットキーはたくさん種類があるので、マイクロソフトのサイトで確認してみてください。

すべてのマウス操作をスイッチ&標準スクリーンキーボードで代替することは難しいですが、キーボードナビゲーションを活用すればスクリーンキーボードだけでWindows PCを操作することができます。

ちなみに、私たちが開発、販売しているオペレートナビというソフトには、スクリーンキーボードからマウスを操作する機能があります。

 

というわけで、スイッチでWindows PCをひと通り操作できることが、おわかりいただけましたでしょうか?

でも実はまだ一つ、大きな問題が残っているのです…

パスワードの入力はどうするの!?

そうです。再起動したときにスクリーンキーボードが表示されないと、パスワードを入力できないですよね??

 

 

 

 

 

 

安心してください。オプションにありますよ!!

 

 

 

 

 

「サインイン時にオンスクリーンキーボードを開始するかどうかを指定」をクリックすれば、コンピュータをどのようにに使用するかを設定するウィンドウが開きます。このウィンドウ内の「スクリーンキーボードを使用します」にチェックマークを入れてください。

安心してください。オプションにありますよ!
安心してください。オプションにありますよ!

これでパスワードを入力するときも、スクリーンキーボードが表示されるようになります。

 

ということで、2回にわたってWindowsのスクリーンキーボードをスイッチで操作する標準アクセシビリティ機能を紹介してきました。

次回は違うOSのことを書こうかなと思っています…

それではまた~。

【アクセシビリティ機能のキホン 他の記事はこちら】

① IT機器をスイッチで操作! アクセシビリティ機能のキホン

② スイッチ操作の仕組みと「なんでもワイヤレス」|アクセシビリティ機能のキホン

③ スイッチでWindowsを操作する方法|アクセシビリティ機能のキホン

④ スイッチでWindowsを操作する方法 その2|アクセシビリティ機能のキホン

⑤ スイッチを選ぶときに便利なサイト3選!!|アクセシビリティ機能のキホン 番外編

スイッチでMacを操作する その1|アクセシビリティ機能のキホン

スイッチでMacを操作する その2|アクセシビリティ機能のキホン

スイッチでMacを操作する その3|アクセシビリティ機能のキホン

 

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スイッチでWindowsを操作する方法|アクセシビリティ機能のキホン

こんにちは。

さてさて、2週間ぶりの続編、「アクセシビリティ機能のキホン」シリーズ第3回をお届けします。

今回からOSごとに紹介してまいります。まずはWindowsから。

この記事ではWindows 10を使って紹介していきますので、Windows のバージョンによっては多少異なる情報もあるかもしれません。予めご了承くださいませ。

Windowsをスイッチ操作できるアクセシビリティ機能

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早速ですが、実はスクリーンキーボードの起動方法は複数あります。

  1. いちばん一般的なのは、「コントロールパネル」>「コンピュータの簡単操作」>「コンピュータの簡単操作センター」>「スクリーンキーボードを開始します」という手順。cp

※参考までに、スクリーンキーボード以外のさまざまな標準アクセシビリティ機能は、ここで紹介した「コンピュータの簡単操作センター」にまとめて収録されています。

 

  1. 次はショートカットバージョンで、超カンタン。Windows10ではスターボタンの横にある「WebとWindowsを検索」に「OSK」とキーボードでタイプしてEnterキーを押すだけです。これは支援者や「物理的なキーボードは何とかタイ
    プできるんだけど時々、スクリーンキーボードを利用したいなぁ・・・」という人におすすめの起動方法です。

start01

 

  1. はい、3つめです。タブレットモードでWindows10を利用している人なら、「スタート」>「設定」>「簡単操作」>「キーボード」>「スクリーンキーボード」で起動できます。

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スクリーンキーボードの基本機能

このスクリーンキーボードは標準では、マウスでキーをクリックすると入力とみなされます。でもマウスクリック以外の方法も準備されているのです。

1つ目は「キーをポイントする」。これはマウスポインターをキーの上に一定時間、停留させれば入力される方式です。要は、マウスは動かせるけどクリックが難しい人向けの利用方法です。

dwell_point

op_point

2つ目がこのシリーズの本題“スイッチでパソコンを操作する”ための設定「キーをスキャンする」。これを有効にすると、スクリーンキーボード上をスキャンカーソル(横長の帯)が上から下に向かって自動移動するようになります。

sc_anim

さて、その設定ですがとてもシンプルです。①自動移動するスキャン速度と、②どのキーの入力でスキャンを開始するか、の2つです。

例えば、左の図では、外部からスペースキーの入力があれば、カーソルの移動が開始され、それは1秒毎に移動していきますよー、という設定です。

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ここで登場するわけですよね、「なんでもワイヤレス」!

なんでもワイヤレスBluetoothキーボードとして認識されるわけですから、スペースキーを設定したポートにお好みのスイッチを接続すればOKなのです。前回のブログ記事「スイッチ操作の仕組みとなんでもワイヤレス|アクセシビリティ機能のキホン」を参考にしてくださいね。

nandemo310

ということで、今回はここまで。次回は「スクリーンキーボードの上手な使い方」にしようかな・・・。

それではまた~。

【アクセシビリティ機能のキホン 他の記事はこちら】

① IT機器をスイッチで操作! アクセシビリティ機能のキホン

② スイッチ操作の仕組みと「なんでもワイヤレス」|アクセシビリティ機能のキホン

③ スイッチでWindowsを操作する方法|アクセシビリティ機能のキホン

スイッチでWindowsを操作する方法 その2|アクセシビリティ機能のキホン

⑤ スイッチを選ぶときに便利なサイト3選!!|アクセシビリティ機能のキホン 番外編

スイッチでMacを操作する その1|アクセシビリティ機能のキホン

スイッチでMacを操作する その2|アクセシビリティ機能のキホン

スイッチでMacを操作する その3|アクセシビリティ機能のキホン

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MOMOを買うときに補助は受けられるの?

こんにちは。

今回は久しぶりにアームサポートMOMOのおはなしを。

おかげさまでMOMOを知ってくれている方が増えてきており、お試し(1週間無料貸し出し)のお申込みをたくさんいただくようになりました。

お試しをして、「欲しい!」となって、まず気になるのが「購入?レンタル?そもそも補助は受けられるの??」ということだと思います。今回はMOMOを手に入れるときに使える制度と、その手続きについて紹介します。

MOMOは補装具(仮)

MOMOは「補装具費支給制度」のなかで、「上肢装具」の「B.F.O」という項目で支給を受けられる可能性がある商品です。この制度では、レンタルではなく購入費用の一部に対して支給を受けることができます。自治体の障がい福祉担当の部署が、だいたい窓口になっています。

※制度の概要については厚生労働省のサイトをご覧ください。

なぜ“可能性がある”商品なのか?

それはMOMOがまだ、この制度の対象として正式に認められていないからです。

補装具費支給制度の対象になるためには、しかるべき申請を行い、制度の対象として認めてもらう必要があります。MOMOは今年度にその申請を行っていますが、まだ認められてはいません。結果が出るまではもう少しかかります。

MOMOは“特例”

この補装具費支給制度では、MOMOのような新しい商品を必要とする人への配慮もなされています。それが「特例補装具」という支給方法です。制度の対象となっていなくても、どうしてもその商品が必要な場合は、自治体や更生相談所の判断で特例で支給を認めてくれるのです。

取付位置

ただし、この方法はあくまでも“特例”です。本来認められていない商品に対して支給するわけですから、そう易々とはいきません。認めてもらえたとしても、支給金額にはバラつきがあります。

では、そんな特例補装具はどんな基準で判断されるのでしょう?

特例補装具の判断基準は?

MOMOシリーズはこれまで全国12の市区町村で特例として補装具費の支給が認められました。特例補装具の支給可否を判断するうえで一番重視されるのが、“MOMOでなければならない理由があるか”ということです。

「上肢装具」の「B.F.O」という項目には支給対象としてすでに認められている商品があります。これを仮にAとします。Aがあるにも関わらずMOMOを購入するために支給をしてもらうには、

  • なぜAではだめなのか?
  • なぜMOMOなら良いのか?

ということを自治体や更生相談所に理解してもらう必要があります。

Aに当てはまるものはいくつかありますが、そのなかでもポピュラーな商品とMOMOの比較記事を以前アップしています。ご購入を検討されている方は、ぜひご覧ください。

BFO比較

比較記事:MOMOは他の上肢装具となにが違うの??

実物を見てもらおう

新しい商品の場合、判断する自治体や更生相談所の方々も存在を知らない、あるいは知っていても実物を見たことがない、ということは多々あります。補装具に限った話ではありませんが、なにかを知らない、見たことがないという人たちに対しては、実物を見てもらう、または使ってもらうというのが、理解してもらうための近道だと思います。

AとMOMOを使うところを直接見て比較してもらえれば、なにをする時にどういう違いがあるのか?どれだけ違うのか?といったことをわかってくれるはずです。

この時に、AとMOMOを使っている動画を撮影しておくことも大切です。通常、特例補装具の支給可否は会議で決定されます。自治体や更生相談所の方に動画を渡せば、会議の出席者全員に見てもらうことができます。

直接見てもらうことが難しい場合でも、動画があれば自治体や更生相談所の方に見てもらうことができます。口頭で説明するよりもはるかに伝えやすいですよね?

デモ機を借りる

直接見てもらう、または動画の撮影は非常に有効ですが、そもそも見てもらったり動画を撮影したりするときには、当然ながらAとMOMOの実物が必要です。MOMOは1週間無料貸出をやっておりますので、ご希望の際はMOMOのサイトにある貸出申込書をお送りください。

既に認められている商品A(といってもいくつかあります)は自治体や更生相談所が持っている可能性もありますが、まずはメーカーや販売店、通っている病院などへお問い合わせください。たとえば一番ポピュラーなPSB(ポータブル・スプリング・バランサー)はメーカーさんからも借りられますし、持っている病院もたくさんあります。

※病院から借りられるかどうかはケースバイケースです。

おわりに

長々と紹介してきましたが、手続の詳細は自治体によって異なります。MOMOが欲しいと思ったら、まずどのような手続きが必要なのか、自治体の障がい福祉担当の部署へお問い合わせください。

MOMOがまだ特例でしか支給を受けられないということは、我々も非常に心苦しく感じております。この記事が少しでも、皆さまの手続を進めるうえでお役に立てると嬉しいです。

繰り返しになりますが、すでに正式な支給対象として認められるよう、申請は出しています。これが認められば、他商品と比較して“MOMOでなければならない理由”を理解してもらう必要がなくなり、申請手続きが格段に楽になります。

春ごろに結果が出る予定ですので、Facebookやこのブログ、会社のサイトなどでお知らせします。

ちなみに、MOMOは治療用装具として給付が下りた実績もあります。こちらの制度についても、そのうち紹介したいと思います。

それではまた~。

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Unicodeと墨訳の活用事例|点字編集システムの使いかた

こんにちは。

点字編集システム7に新たに追加された機能、「拡張クリップボード」を紹介するシリーズの第3回、いよいよ最終回となります。前回は、NABCCのコピーと貼り付けの活用方法についてご紹介しました。今回はUnicodeと墨訳の活用についてご紹介いたします。

Unicodeとは??

Unicode(ユニコード)とは聞きなれない言葉かもしれませんが、コンピュータで利用する国際規格で統一された新しい文字コードです。Unicodeでは、点字も一般の文字と同じように扱えるようになっています。たとえばメモ帳で「アイウエオ」と表示されるのと同じように「アイウエオ」に対応した「墨点字」で表示することができます。

Unicodeをどう活用するの??

早速ですが、以下の手順をちょっと試してみましょう。

1.メニューの「編集」=>「拡張クリップボード」=>「形式」=>「Unicode」を選択

2.点字編集システムの編集画面で点字の「アイウエオ」を入力(6点入力でも、かな入力でも、どちらでも構いません)。

3.いま入力した点字の「アイウエオ」を選択状態にする

4.メニューの中の「編集」=>「コピー」を選択してクリップボードにコピーする

図:コピーまでの画面の様子
図:コピーまでの画面の様子

ここまでは、NABCCのときと変わらない作業ですね。つぎに、

5.「メモ帳」を起動

6.メニューの中の「編集」=>「貼り付け」を選択してクリップボードから貼り付ける

7.メモ帳の画面にUnicodeの墨点字が貼り付けられる

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メモ帳で貼り付けた画面の様子

上の画像のように点字の形がそのまま表示されるので、点字の表記を簡単にそして正確に伝えることができます。点字の校正の資料に利用したり、点字表記に関する墨字の資料や教材などを作成するときに便利です。

ちなみにUnicodeは新しい文字コードなので、古いパソコンやユニコードに対応していないパソコンでは利用できません(主にWindows7よりも古いパソコン)。また、電子メール等で送信する場合も、電子メールのソフトや、相手先のパソコンがUnicodeに対応していない場合は正しく表示されませんので注意が必要です。

※メモ帳等からUnicodeの点字をコピーしても、点字編集システムへの貼り付けはできません。

墨訳とは??

最後に「墨訳」です。「墨訳」を選択すると、いままで画面や音声読み上げでしか確認することができなかった墨訳を、テキストとしてコピーし貼り付けることができます。点字の校正の資料に利用したり、点字表記に関する墨字の資料や教材をつくるとき等に便利です。たとえばある点字の表記の資料を作成する場合、拡張クリップボードの機能を使うとNABCC、Unicodeでの墨点字、墨訳を併記して資料をつくることができます。

※メモ帳等から墨訳のカナをコピーしても、点字編集システムへの貼り付けはできません。

点訳をもっと効率的に

いかがでしたでしょうか?

3回に分けて「拡張クリップボード」の機能を紹介してまいりました。皆さまの点訳作業がより効率よく進むよう、活用していただけると嬉しいです。

それではまた~。

【点字編集システムの使いかた 他の記事はこちら】

拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

NABCCデータ 3つの活用事例|点字編集システムの使いかた

③Unicodeと墨訳の活用事例|点字編集システムの使いかた

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NABCCデータ 3つの活用事例|点字編集システムの使いかた

こんにちは。

前回は「拡張クリップボード」のNABCCのコピーと貼り付け方法を紹介しました。その後Facebookにユーザーさんからコメントをいただきましたが、この機能をどう活用するの??というところを今回は書きたいと思います。

1.NABCC対応の点訳ソフトなどへ貼り付ける

まずはこちら。点字編集システムからコピーして取り出したNABCCを、NABCCの貼り付けに対応している点訳ソフト等へ貼り付けることができます。

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この機能を利用して、点字データの入ったマルチメディアの図書を作成する活動もあります。たとえば筑波技術大学では、NABCCのコピー機能を使ってEPUB(電子書籍のファイル)にNABCCの点字データを入れ、視覚障害者向けの教材の作成に取り組んでいます。

興味のある方はぜひ以下の論文をご一読ください。(論文作成者の許可を得て紹介しています)

「視覚障害者用EPUBブラウザⅡ」の開発と試用 ─ EPUBファイル内の点字データをピンディスプレイに出力する機能の実装 ─

 

2.点字編集システムへ貼り付ける

もちろん点字編集システムもNABCCの貼り付けに対応しています。他のソフトで作成したNABCCデータを、点字編集システムに貼り付けて活用することができます。NABCCは欧米でも共通で利用されていますので、欧米の点字データも簡単に扱えます

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3.メールのやり取りで利用する

どのように点字を表記するかを伝えるときに、これまでは「1234の点」、「136の点」…という方法しかなく、とても手間がかかっていたと思います。NABCCのコピーと貼り付けを利用すれば、例えば電子メールで、点字の表記を簡単にそして正確に伝えることができます。

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補足:行末改行について

「拡張クリップボード」のメニューの中に「行末改行」という項目があります。これは、コピーするときに、各行の行末に強制的に改行を挿入するかしないかという選択になります。編集画面と同じレイアウトになるようにコピーしたいときに便利です。

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行末改行

いかがでしたでしょうか?皆さまの点訳作業で、NABCCのコピーと貼り付けを活用していただけると嬉しいです。

次回は、墨訳、Unicodeについてご紹介していきます。

それではまた~。

【点字編集システムの使いかた 他の記事はこちら】

拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

②NABCCデータ 3つの活用事例|点字編集システムの使いかた

Unicodeと墨訳の活用事例|点字編集システムの使いかた

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拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

こんにちは。

2回連続で続いていた「アクセシビリティのキホン」シリーズは今回はお休みです。その代わりに、というわけではありませんが、点字編集システム7に新たに追加された機能、「拡張クリップボード」を紹介するシリーズの1回目をお届けします。

そもそも点字編集システムとは?

その名のとおり点字の文書を作成するソフトです。新聞や雑誌、書籍など世の中に数多ある文字情報を点字化する時に使われるソフトで、多くの点訳者の方々に使っていただいています。

そのシリーズ最新版である点字編集システム7(Windows 10対応)から追加されたのが、

墨字拡張クリップボード

です。これは点字編集システムで作成した点字データを、他のソフトへコピーできるという機能です。コピーの方法は3種類あって、目的に応じて使い分けることができます。

点字データは墨字(英字、かな、漢字などの一般の文字)データとは違った、独自の取り扱いが必要になります。その点を踏まえながら、数回のシリーズで紹介していきたいと思います。

設定方法

「拡張クリップボード」を利用するときは、メニューの中から利用したいコピー方法を選びます。まず、「メニュー」→「編集」→「拡張クリップボード」と選択していきます。

「拡張クリップボード」には「形式」と「行末改行」の2つのサブメニューがあります。「形式」の中には、さらにサブメニューがあり、つぎの4つの項目を選択できます。

  • なし → 拡張クリップボードを無効にする
  • NABCC → 選択部分した点字をNABCC(ファイル形式のこと)でメモ帳などへコピーできる
  • 墨訳 → 選択部分した点字の墨訳をメモ帳等へコピーできる
  • Unicode → 選択部分した点字をUnicodeの墨点字をメモ帳等へコピーできます。
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図:メニューの部分の画面キャプチャ

このシリーズでは、それぞれのコピー方法を順番に紹介していきます。まずは「NABCC」から。

NABCC

「NABCC」とは「North American Braille Computer Code」の略で、日本語では「北米点字コード」などと言われています。 外国製の点字プリンターを利用する方は、耳にしたことがあるかもしれません。

これは、6点の点字を機械的に英文字(アルファベットや記号)に割り当てて、コンピュータで処理しやすいようにしたものです。点字を扱うソフトがNABCCに対応していれば、共通で利用することができます。ただしコンピュータで処理するために作られているので、私たちがNABCCを見ても、そのままでは理解することは難しいです。

NABCCのコピー、貼り付けができることで、たとえばメールのやりとりなどでファイルを直接送信しなくても、簡単かつ正確に点字のやりとりをすることができます。「1の点」、「13の点」…といったような伝え方をしなくてよくなります。

では、早速ですが、ちょっと試してみましょう。

手順

1.メニューの中の「編集」=>「拡張クリップボード」=>「形式」=>「NABCC」を選択

2.点字編集システムの編集画面で点字の「アイウエオ」を入力(6点入力でも、かな入力でも、どちらでも構いません)

3.いま入力した点字の「アイウエオ」を選択状態にする

4.メニューの中の「編集」=>「コピー」を選択してクリップボードにコピー

図:コピーまでの画面の様子
図:コピーまでの画面の様子

 

ここまでは、今までの点字編集システムの利用とあまり変わらない作業ですね。

つぎに、

5.「メモ帳」を起動

6.メニューの中の「編集」=>「貼り付け」を選択し、クリップボードから貼り付ける

7.メモ帳の画面に「ABCFI」という英文字が貼り付けられる

図:メモ帳で貼り付けた画面の様子
図:メモ帳で貼り付けた画面の様子

どうでしょう?「アイウエオ」をコピーしたのに「ABCFI」と貼り付けられたので、「あれ?」と感じた方もいると思います。でも、これが「NABCC」なのです。

NABCCは、下記のように、64個ある点字のパターンと英文字(アルファベットと記号)とが対になって定義されています。そのため「アイウエオ」が「ABCFI」になったというわけです。

A:1の点(ア)

B:12の点(イ)

C:14の点(ウ)

F:124の点(エ)

I:24の点(オ)

*:16の点(カ)

<:126の点(キ)

%:146の点(ク)

$:1246の点(ケ)

[:246の点(コ)

なんとなくわかっていただけたでしょうか?
次回は、このNABCCのコピーと貼り付けの活用方法について、ご紹介します。

それではまた~。

※NABCCのコピー機能は、筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 障害者支援研究部 (視覚障害部門)とテクノツール(株)によって共同開発されました。

【点字編集システムの使いかた 他の記事はこちら】

①拡張クリップボードってなんだ?|点字編集システムの使いかた

NABCCデータ 3つの活用事例|点字編集システムの使いかた

Unicodeと墨訳の活用事例|点字編集システムの使いかた

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